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コンサルタント 陽川 一守
◇モチベーションは「与えられるもの」か?
「多くの人に勇気を与えたい」
3月の震災以降、メディアでこんな言葉をよく耳にします。
スポーツ選手、芸能人、果ては高校球児まで、自分は人に勇気を与えると発言
しています。苦しんでいる人を力付けたいという真意は理解できますが、「与える」と
いう表現に違和感を覚えるのは私だけでしょうか。
さて、「勇気」を「モチベーション」と言い換えてみた場合、モチベーションは人から
与えられるものでしょうか? 上司が部下にモチベーションを与えることはできるで
しょうか?
報酬、ポジションなど、外発的なモチベーションは、上司が直接的に与えている
かもしれません。しかし、上司が直接的に与えられない内発的モチベーションこそ
が持続するというのが、弊社の見解です。
上司は部下にモチベーションを「与える」のではなく、部下が自身でモチベーション
を維持、向上させる「支援」により重点を置くべきと考えられます。
その際にポイントの一つとなるのが、上司のリーダーシップです。
◇まずリーダーが動く
あるIT企業の話です。同社では社内のコミュニケーション不足から、業務遂行に
支障が出ていました。中でも、ミドルマネジメントと若手社員の間のギャップは、
深刻な状況でした。
社長は、人事部に指示して社内イベントを企画。全社員がざっくばらんに会社の
現状について話し合うという、いわゆるワールドカフェ形式で、参加は自由。手の空
いた社員が立ち寄るスタイルです。
イベント当日、会場に最初に現れたのは社長でした。社長曰く、
「誰がどんな顔をして何を話すのかを確かめたい」
とのこと。結局、社長はイベント終了まで、参加者一人一人を迎え入れました。
この行動にまず反応したのはミドルマネジメントでした。
「社長が来ている!しかも最初からずっと!」
イベントには、ミドルはもとより続々と社員が参加。更に、このイベントを契機に、
ミドルをオーナーとする「コミュニケーション改革プロジェクト」が始まっています。
トップが机上の指示だけでなく、率先してリーダーシップを発揮したことにより、
ミドルがトップの本気に触れ、改革に取り組む内発的モチベーションを醸成するま
でに至ったのです。
◇リーダーは時にはホスト役にもなる
ちなみに弊社では、社長が店主になって社員をもてなす「居酒屋」を定期的に開
店しています。社員同士のコミュニケーション促進が大きな狙いですが、トップが
率先して社員をもてなす姿は、社員には非常に新鮮です。トップのリーダーシップ
の下、社員同士が交流を深めるいい機会となっています。
かつて山本五十六は人材育成に関してこんな言葉を残しています。
「やってみせ、いって聞かせて、させてみて、褒めてやらねば人は動かじ」
皆さんはリーダーシップをどのような形で発揮していますか。それは一方的に
「与える」形になっていませんか。ご自分のスタイルを一度見つめ直してみては
いかがでしょうか。
※筆者陽川一守のプロフィールはこちら http://www.jtbm.co.jp/company/consultant/info/youkawa
※部下の内発的モチベーション支援を目指すモチベーション・リーダーシップ研修 http://www.jtbm.co.jp/service/motivationlearning/up
※2011年度モチベーション・リーダーシップ研修 公開コース開催スケジュール http://www.jtbm.co.jp/topics/68-seminar-info/548-hr-
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